認知症の方の遺言書作成
認知症の方の遺言書について
認知症の方が遺言書を作成する場合、いくつかの重要なポイントがあります。
遺言能力の有無
- 認知症であることと遺言能力がないことは必ずしもイコールではありません。
- 重要なのは、遺言書作成時にご本人が自分の行為の意味を理解し、遺言の内容を判断できる能力があるかどうかです。
- 医師の診断書や、遺言作成時の状況などを総合的に判断して、遺言能力の有無が判断されます。
公正証書遺言の推奨
- 認知症の方が遺言書を作成する場合、公正証書遺言にすることが強く推奨されます。
- 公正証書遺言は、公証人が遺言者の意思を確認し、法律に沿って作成されるため、後々紛争になる可能性が低くなります。
- 認知症の症状が進行している場合でも、公証人がご本人の意思を丁寧に確認しながら作成を進めることができます。
遺言内容の明確性
- 遺言書の内容は、誰が見ても明確で理解しやすいものである必要があります。
- 特に、財産の分け方や相続人の指定などは、具体的に記載することが重要です。
- 認知症の方は、記憶違いや認識のずれが生じやすい可能性があるため、遺言内容を明確にすることが特に重要になります。
専門家への相談
- 認知症の方の遺言書作成は、法的な専門知識が必要となるため、行政書士・弁護士や司法書士などの専門家に相談することを強くお勧めします。
- 専門家は、遺言能力の判断や遺言書の作成、相続手続きなどについて、適切なアドバイスやサポートを提供してくれます。
その他
- 認知症の方は、時間とともに症状が進行する可能性があります。
- 遺言書作成は、できるだけ早めに検討することをお勧めします。
- 遺言書作成時には、ご本人の意思を尊重し、家族や関係者とも十分に話し合いながら進めることが大切です。
ご不明な点やご心配なことがあれば、お気軽にご相談ください。